人生2度目のフランス留学を経験中のmiho(@miho24_s)です。
フランスに留学する方は一度は耳にしたことがある「アロカシオン」や「CAF(フランス語ではカフと読みます)」。
フランス政府が学生を援助するための、住宅補助・給付金です。

Campus Franceにも申請方法は掲載されているのですが、掲載されている動画だけでは申請が完了しません!!!!笑
そこで今回はCAFの申請手続きについて紹介します!
目次
学生にとっての強い見方、アロカシオン (Allocation) とは
アロカシオンとは、社会保障制度の手当金のことを指します。
Allocations Logement(住宅手当)、Allocations chômage(失業手当)、Allocations Familiales(家族手当) など、
フランスにも日本と同じような社会保障制度があり、これらの手当金の総称のことです。
このうち、留学生も対象になるのは住宅手当です。
申請先は家族手当、住宅手当は家族手当金庫であるCAF (Caisse d’Allocation Familialesの略) 、失業手当は職業安定所であるpole-emploiというように、アロカシオンの内容により異なります。
受給資格者
住宅手当をもらうにはいくつか条件があります。
①長期学生ビザで入国をしており、有効な滞在許可証を取得していること
長期学生ビザVLS-TSを所持している方のみです。3か月以内の短期留学やワーキングホリデーで入国している人は対象外になります。
この住宅補助金は国籍は関係なく、フランスで学生であれば受給資格があります。
②前々年、前年の年間所得が4,800ユーロ以下であること
2025年の申請であれば2023年における所得を指します。フランス国内の収入だけではなく、フランスに来る前の国の収入も申告する必要があります。
確かに細かな確認は来ないため、バレない可能性は高いですが、税金で賄われていることやいつかバレる可能性があることを考慮した上で、自己判断で申請をしてくださいね。
③賃料を払ってその物件に住んでいること
親族や友人から無償で借りている場合は給付の対象外となりますが、賃料を払っている限り、寮やホームステイであっても受給できます。
つまり、アパート(家具付、家具なし問わず)、又貸し、学生寮、ルームシェア、ホテルの一室、ホームステイなど居住タイプは問われません。
問われるのは間取りや広さです。ルームシェアやホームステイなどの場合、そこで自分が占有する部分の広さを問われる。
受給期間と支給額
アロカシオンの支給は居住を開始した翌月から、退去される前の月まで。
アロカシオンの受給権利は、入居の翌月から発生します。入国したら、なるべく早めに受給の申請をしましょう。

受給金額は家賃のおよそ1/3程度が目安です。部屋の種類や大きさ、場所、奨学金の有無などによって決定されます。
必要な書類
CAFの申請は以下の書類が必要になります。
- 社会保険番号
- 銀行口座のRIB
- 住居証明書(賃貸契約書など)のコピー
- 学生証
- パスポート
- 戸籍謄本/抄本(アポスティーユをつけ、フランス語に法定翻訳されたもの)または在仏日本大使館・総領事館で作成してもらった出生証明書
申請方法
アカウントを作成
ここからはCAFの申請方法についてです。まずはCAFのサイトにアクセスして、アカウントを作成します。
「Créer mon compte」をクリックします。

給付受給者の配偶者ではないか、15歳以上で給付受給者に扶養されている子供であるか、給付受給者に扶養されているか、の質問が現れますが、基本は該当しないため、「non」を選択し、「Faire une demande」をクリックします。

Caf.frのサイトに飛ぶので、「Logement」をクリックします。

様々なタブが現れるので「Demande d’aide au logement(住宅補助を申請する)」をクリックします。
詳細が表示され、「Simuler(シュミレーションを行う)」をクリックします。

シュミレーションを行う
注意事項が現れるので、右下の「Commencer(始める)」をクリックします。

自身が住んでいる住所の郵便番号を入力し、「Calculer(計算する)」をクリックします。

住んでいる住居の詳細を入れていきます。
留学生は以下のようないずれかのタイプで住んでいると思われます。
<部屋のタイプ>
Appartement ou maison: アパート、戸建て
Logement CROUS: CROUS
Foyer: ホテルなどの宿泊施設
Chamber: 貸し部屋(キッチンやバスルームなどが大家さんと共同の賃貸物件を指します)
<住宅のタイプ>
En location: 賃貸
En colocation: コロカション(共同賃貸)
家具付きかどうか(Votre location est meublée )をOuiかNonで答え、月々払っている家賃を入力し、「Calculer(計算する)」をクリックします。

一人暮らし(Seul/Seule)か二人暮らし(En couple)を選択し、また子供の数(Nombre d’enfants)を入力します。

現在の状況について申請します。
日本からの留学生は、Etudiant non boursier(奨学金を受けていない学生)か、Etudiant boursier(奨学金を受けている学生)のどちらかが当てはまると思います。

シュミレーション結果(申請が通った場合の月々の受給額)が表示されます。
申請を続ける場合は、右下の「Faire la demande(申請する)」をクリックします。

申請するためのアカウントを作成する
注意事項(所要時間や必要な書類など)が記載されていますので、このまま続ける場合は、右下の「Commencer(始める)」をクリックします。

セキュリテ・ソシアル番号(13桁)を入力します。入力したら右下の「Continuer(続ける)」をクリックします。

個人情報を入力してきます。入力が終われば、右下の「Continuer(続ける)」をクリックします。
MadameかMonsieurを選択(継承)
Nom de naissance(生まれた時の苗字)
Prenom (名前)
Non d’usage(結婚されている方は現在の苗字を。Nom de naissanceと同じ苗字の方は同じ苗字をここにも入力します。)
Date de naissance(生年月日 フランスは「日付/月/西暦」の順になります)
Vous êtes né (e) France métropolitaine, en département ou collectivités d’outre-mer ?
フランスやフランスの海外県で生まれたかどうかの質問です。日本国籍の方は「non」を選択しましょう。

Je réside / j’étudie en France
フランスに住んでいるか、フランスで勉強しているかという質問です。「Oui」を選択しましょう。
Lieu de résidence (現在住んでいる住所の郵便番号を入れます)
確認のためのセキュリティコードを入力した後、右下の「Continuer(続ける)」をクリックします。

フランス人が持っている身分証明書を持っているかどうか聞かれますが、左下の「Je ne dispose pas…(私はフランスの証明書を持っていません)」をクリックします。

メールアドレスを入力します。入力したアドレスにcodeが届くので、メールアドレスを認証するために、codeを入力してください。

メールアドレスの認証が完了したら、ログインするためのパスワードを作成します。
10桁以上を設定する必要があり、1つ以上の数字、小文字、大文字を入れる必要があります。

完了すると入力した個人情報が表示されます。個人情報を修正する場合、CAFのセンターで直す必要があります(自宅のPCなどからはできません)

申請する
Caf.frのサイトの「Logement」を選択し、Faire demanderを選びます。
注意事項が表示されますので、内容を確認し、「Continuer(続ける)」をクリックします。
注意事項では申請に20分とありますが、フランス語を注意深く読んでいたりすると、30分以上はかかるかと思います。

必要な情報を記入していきます。
氏名、セキュリテ・ソシアルの番号、生年月日、国籍、本籍地がある場所、両親の氏名などです。
「Lieu de naissance」は日本で生まれた場合「Etranger」を選択します。
「Vous arrivez de l’étranger (海外からやってきたか)」という質問には「Oui」で答えます。
全て記入できたら、「Continuer(続ける)」をクリックします。

家族状況について入力します。大学生などの場合、基本は「独身で子供なし」が多いと思いますので、「Celibataire」をクリックし、「Vous attendez un enfant」の質問には「Non」を選択します。
「Continuer(続ける)」をクリックします。

次は個人の状況です。大学生や多くの大学院生の場合、「Etudiant」を選択します。
博士課程の方や一部大学院の方で学校から雇用されている場合は「Etudiant et activité salariée」を選択する必要があります。
「Continuer(続ける)」をクリックします。

次は住所を入力します。
Exampleに従って入力し、「Continuer(続ける)」をクリックします。

住居の詳細を入力します。
Surface totale du logement…賃貸の広さ
Nombre de personnes…居住者の人数(一人暮らしの場合、「1」を記入)
Montant de la redevance…家賃
Date du premier mois de la redevance…家賃を支払った最初の日付
Logement décent…適切な部屋を借りているか(Ouiを選択)
「Logement décent」とは、最低9平方メートル以上の部屋であるか、電気や水道、ガスなどが適切に整備されているかといった違法な部屋に住んでいないかどうかの確認になります。
入力が完了したら、「Continuer(続ける)」をクリックします。

貸主の登録を行います。
フランスを選択した場合、SIRETという番号を貸主は取得しているので、その番号を入力します。
番号がわからない場合でも、検索リンク(外部)があり、貸主の名前で検索すると番号を照会してくれます。

確認するように表示されるので、契約書と名前や住所が一致しているか確認し、「oui」を選択し、「Continuer(続ける)」をクリックします。

StageやApprentissageの理由で二つ目の部屋を借りていないかどうかの質問です。
選択し、「Continuer(続ける)」をクリックします。

今までの入力内容の確認画面が表示されます。修正したい箇所がある場合、ここで修正してください。一度、Valider(確定する)を押してしまうと自身では修正できなくなるため、注意が必要です。
入力はあとちょっと!次は収入についての申告を行います。
2年分の収支報告を行います。
収入がなかった方は「Aucun revenu」を選択します。
日本にいた際の収入も申告しないといけないため、お忘れなく。

収入を申告する場合、収入が発生した月を選択し、月々の収入をユーロで記入していきます。

次に自営業かどうかも聞かれるため、回答を選択し、「Suivant(続ける)」をクリックします。

世帯の資産が3万ユーロを超えるかどうかについての質問です。回答を選択し、「Suivant(続ける)」をクリックします。

収入の入力内容が表示されるので、間違いないか確認し、振込先の銀行情報を入力します。

申請内容に虚偽がないかを申告するページです。Validerを押せば作業は完了です!

申請内容がまとめられたPDFやマイページから送付が必要な資料が明記されているページに遷移します。
忘れずにマイページから、パスポートのコピーなどを送付してくださいね。
データは全て保存、画面もスクリーンショットしておくことをオススメします。
申請は完了….?
申請は完了し、後は結果を待つだけ!!!のはずですが、トラブルが起きます。
それは後編にて。
さすが一筋縄では終わらないCAF申請です。
一筋縄ではいかない申請です。フランスの主要な申請の中でラスボス感が強い笑