【徹底検証】DELF/DALF vs 仏検 どっちを受験すればいいの?

Language/語学

モチベーション維持、そしてフランス語学習を無理になく続けるため、資格勉強に励むmiho(@miho24_s)です。

Miho
資格の申し込みをするといつも以上に勉強に気合いが入り、友達と遊ぶことや趣味を少し我慢して、一生懸命に取り組んだ結果が出ると本当に嬉しいですよね。

フランス語の資格試験を探してみると、「DELF/DALF」と「仏検」が出てきます。
でもどっちを受験すれば良いのか悩む学習者も多いはず。私も将来の目標が定まるまで、どっちを受験すれば悩んでいたことがあります。

そこで、今回は「フランス語の資格試験はDELF/DALFと仏検が出てくるけれど、どっちを受験すればいいの?」と悩む方がヒントを得られるような記事になっています。

DELF/DALFと仏検の違い

どちらの試験を受けるか、DELF/DALFと仏検を比べた結果、違いは大きく2つあると考えます。

国際的な資格 or 日本の資格

DELF/DALF
フランス国民教育省が認定した唯一の公式フランス語資格(ディプロム)。
一度取得すると一生涯、有効の語学資格試験です。
DELF/DALFの取得レベルによって、フランス政府給費留学生試験の一部が免除されたり、留学先や入学先の語学テストが免除になることも。
つまり、国際的に有効な資格がDELF/DALFになります。

仏検
公益財団法人フランス語教育振興協会が実施する、日本語話者向けのフランス語検定試験
仏検を取得すると、日本国内の大学などの単位と交換することができることも。
つまり、日本国内で使用できる資格が仏検になります。

自分の考えをどう伝えるか or どれだけ正しく理解しているか

DELF/DALF
聴解・読解・文書作成・口頭表現の4つのパートがあり、選択式と記述式で問題に回答。
試験の内容は実際にフランスのラジオで流れているものや新聞記事など、フランスの政治や社会情勢が反映される内容が多くなります。
一番簡単なレベルA1であっても作文と面接があります。
つまり、フランス語を使って自分の考えをどう伝えるかという能力を測ることができる語学試験になっています。

仏検
レベルによって試験項目が違い、初級レベルは聴解・読解・文法知識を問われるだけですが、
準2級から面接があります。
文法の知識を問う問題が多く、2級から出現するディクテ(読み上げられた文章を正確にフランス語にする)は綴りやアクサンを間違えると大きく減点となります。
つまり、フランス語をどれだけ正しく理解しているかという能力を測ることができる語学試験になっています。

詳細は各試験の公式サイトで確認してみてくださいね。
DELF/DALF
仏検

DELF/DAL or 仏検 どう選べばいいの?

DELF/DALFと仏検の違いが分かったところで、フランス語と今後、どのように向き合っていきたいか、という観点でどちらを受けるか決めることで、
勉強時間が受験料などの無駄を少なくすることができます。

DELF/DALF: 実用的なフランス語を使用したい

DELF/DALFは以下の方におすすめです。

  • 留学要件にDELF/DALFが指定されている方
  • フランス語圏の大学/大学院進学を検討している方
  • フランス語圏で就職や生活を予定している方

フランス留学を検討している方は、断然、DELF/DALFの取得をお勧めします。
なぜならば、入学や留学の要件に求められているからです。

また、フランス留学を経験した際に感じたことは、「自身の考えを言えない人は授業を受けていないのと一緒」という空気を感じました。授業は比較的ディスカッションやグループワークが多い印象です。
全く間違えない文法力よりも文法を間違えていても、授業や日常生活において自身の考えを述べることができる方が現地により早く馴染んでいると思います。
また、吸収スピードも速い印象です。
私は、単位認定のためだけに仏検3級を取っていましたが、最初に通った語学学校では一番下(A1)からのスタートになりました。
文法は知っていても「話す力」が全く築けていませんでした

仏検: フランス語の資格試験がどんなものか知りたい or 通訳の道に進みたい

仏検は以下の方におすすめです。

  • 日本の大学の単位の一つとして取得したい方
  • 勉強のモチベーション維持のために手頃に挑戦してみたい方
  • 通訳の道に進みたい方
  • フランス語圏で就職や生活を予定していない方

なんといっても受験のしやすさは仏検の方が圧倒的に大きいため、フランス語を始めたばかりの方には取り組みやすい資格になります。

また、通訳案内士を目指している方は、1級に合格すれば、語学試験が免除されます。これは、DELF/DALFの取得者にはない特典です。

また、筆者としては、会話力よりも文法力に自信がある(or 文法勉強が得意)という方は仏検の方がはるかに合格しやすい印象です。

番外編: 就職に有利なのはどっち?

「フランス語を使ってワクワクする仕事をする」ことを一つの軸に就職活動&転職活動を行った私だからこその結論をお伝えします。断然、DELF/DALFが有利です。

個人の経験に基づいている意見となりますことをご了承ください。

新卒時に受けた外資系企業(フランス語を業務で使用するポジション)の2次面接の最後にこんなことがありました。

A子
・都内私大の仏文科を卒業予定
・仏検2級を取得済み、卒業までに仏検準1級を取得予定

miho
・地方国立大の経済学部を卒業予定
・DELF B1を取得済み、卒業までにDELF B2を取得予定

面接官がA子さんのみ「フランス語の口頭試験」を別途、受験するように指示。
納得いかなかったであろうA子さんが、なぜ自分だけなのか質問したところ、

「確かに仏文科だけれど、話せるとは限らないし、仏検はフランス語ができる証明にはならない」

と面接官がバッサリ切り捨てていました。

また、転職時にもDELF/DALFの資格取得を何気なく履歴書に書いたところ、ある大手企業の方からこんなコメントをいただきました。

「君の履歴書に書いてあったので調べたけれど、仏検と違い国際的な資格なんだね。何より現職に関係なくても学び続ける姿勢が素晴らしい。」

このような素敵なコメントを頂けただけでなく、当初、予定されていなかったポジションとは別で、フランス語を使うポジションにて選考を進めてくださいました。
自らフランス語ができます!と面接で伝えたわけではないのに面接官から話をいただきました。
運が良いというのもあるかもしれませんが、DELF/DALFだったからこそだと思っています。

日本での知名度は低いものの、フランス語を業務で使用するとなるとそれなりのグローバル企業になってくるので、
国際的な資格であるDELF/DALFが有利になります。

まとめ

少しでもフランス語を使った仕事に就きたい!という意思があるのであれば、私はDELF/DALFの受験をお勧めします。

今後もフランス語を楽しく学ぶための語学試験の選び方のヒントになっていればと思います。